2012年3月20日火曜日

複写紙(ノーカーボン用紙)について (レーザープリンタ&インクジェット用)

レーザープリンタやインクジェットプリンタで使用できる複写用紙について説明したいと思います。
国内の製紙メーカーでは、3社がレーザープリンタ対応の複写紙(ノーカーボン用紙)を生産していますが、本来はオフィスで使用するカット紙を使うレーザープリンタ用ではありません。

レーザープリンタ対応の複写用紙は日本製紙、王子製紙、三菱製紙で生産していますが、ターゲットは大手印刷会社や大量に請求書などを発行する大手企業向けでした。
レーザー方式の高速プリンタで、請求書や明細書などの可変データを印刷する、ロール紙を使用するタイプになります。

複写紙の中用紙は、表と裏に異なる薬品を塗っているので、カールしやすい構造になっています。
その為カット紙で使用すると、ヒートロールの熱でカールしてジャムる可能性があります。
その為各社の用紙をプリンタでテストして、問題ないと判断した仕様で加工して販売することになりました。

私が運営しているネットショップで、サンプル依頼が一番多いのが、プリンタ対応の複写紙です。
また、使い方の問い合わせが多いのも、やはりこの複写紙になります。勘違いされやすいのが、コピー用紙と組み合わせて使えると思われる点になります。

ネットで販売している複写紙は、中用紙だけを使用しています。
複写用紙 ノーカーボン紙
複写用紙 中用紙
複写紙の中用紙は、用紙のウラ面にマイクロカプセルに入った発色用の無色のインクがコーティングされており、オモテ面にウラ面のインクを発色させる為の顕色剤がコーティングされています。

この複写紙を二三枚重ねて、ボールペンなどで上から文字などを書くと、ウラ面のマイクロカプセルが破れ、無色のインクと発色させる為の顕色剤とが反応して、青や黒に発色します。
つまり、この複写紙どうしを重ねて使用しないと発色しませんので、この点をご理解頂きたいと思います。

発色の原理などは、日本製紙のページがありますのでご覧ください。
また、富士フィルムのサイトも分かりやすい説明をしています。 確か富士フィルムは日本製紙からOEM供給を受けて複写用紙を販売していると思います。

それでは、簡単な使用例を紹介しますので、是非ご覧ください。

書式をプリンタやコピー機で1枚ずつ印刷します。
複写紙 ノーカーボン紙
複写する枚数2~3枚を重ねます。(ホチキス止めもOK)
重ねた書式の上からボールペンでサインをします。
ボールペンで書いたサインが、下の用紙に青文字で複写されます。
この使い方をご理解頂いた上で、考えておられた用途に合致するようでしたら、是非ご使用頂ければと思います。
サンプルも用意しておりますので、是非お試し頂ければと思います。

私が運営しているネットショップでは、かなり安く販売しておりますが、用紙は日本国内のメーカー品を使用しており、品質的には全く問題ありませんのでご安心ください。
厚口は60番手、中厚口は50番手の原紙を使用しています。

A4サイズには中厚口を品揃えしていますが、A3サイズは厚口だけになります。複写紙は先ほどの説明の通り、オモテ面とウラ面で違う薬品がコーティングされています。
その為先にも説明しましたが、レーザープリンタやコピー機でトナー定着のためヒートロールで熱をかけると、カールが生じて走行中のジャムリが発生する可能性があります。
特にA3サイズはジャムリ易いのでカールが少ない厚口だけ販売しています。
レーザープリンタの構造と用紙についてはこちらをご覧ください。

インクジェットプリンタによる印刷は、紙の表裏にコーティングしている関係上、それ程きれいに印刷はできませんが、文字や罫線の印刷でしたらほとんど問題ありません。

この複写用紙のA3サイズの真中にマイクロミシン加工し、プリンタの送りローラーが当たる部分を減感インクで発色しないように加工した製品を、某保険会社に納入しています。
ロットがあれば使用するプリンタに合わせたり、用途に合わせた加工も可能です。

何かあれば、私都澤までご相談ください。

複写用紙を販売しているページはこちらになります。

付け足しておきますが、50番手より薄い複写用紙は、レーザープリンタでの使用はジャムリ発生の為難しいのでご了承ください。

レーザープリンタ用紙については、こちらで説明しています。

インクジェット用紙については、こちらで説明しています。

0 件のコメント:

コメントを投稿